株主優待投資の注意点とその対策

株主優待制度の新設を発表する企業が増えています。すでに実施している企業でも、優待内容を拡充する傾向にあり、優待の実施有無はいまや株式投資における重要な投資判断基準になっています。拡充の場合は反応はまちまちですが、新設の場合は株価が急騰する例がほとんどです。これだけの株主優待ブームですので、株主からの要望で実施に至るケースも見受けられます。優待株は配当と優待を合わせた総合利回りが5%を超える銘柄もあるのですから、投資家としてはメリットが大きいといえます。ただし、優待株投資にはいくつかの注意点があります。まず、配当金と違って優待を実施する義務はなく、会社側の事情や方針転換で廃止してしまう場合があることです。業績悪化という事情の他に、公平な株主還元のため、配当重視に転換する企業もあります。この場合、新設で株価が急騰する裏返しで、廃止なら優待目的で保有していた株主が投げ売りするため株価は急落します。これがもっとも大事な注意点です。対策としてはこまめに業績をチェックすることです。廃止リスクという点では、大雑把にいって在庫調整にもなる食品メーカーや日用品のメーカーなどはリスクが低く、逆に本業と関係ないQUOカードなどの金券優待はリスクが高い傾向にあります。もう一つの重要な注意点は投資時期です。優待株は権利確定の3か月くらい前から上昇をはじめ、権利確定月にピークを迎えます。獲得が早いからといって確定月に買うと高値つかみになる可能性が高いのです。そして、権利落ちとなったとたんに下落を始め、優待の価値以上に評価損が膨らむ事態となります。ですので、根気が必要ですが、権利落ちの下落時に買って次回の確定で優待をもらうのがもっとも安全な株主優待投資の対策といえます。